誰でもコンプレックス〜こころの心理学〜

 

誰でもコンプレックス

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  【こころの病気】-誰でもコンプレックス

誰にでもコンプレックスはある。この「コンプレックス」とは、ユングの言葉だそうです。
何らかの感情と結びついている、無意識の中の心的内容の集まりで、人間の態度や行動、感情などに強い影響力を持ちます。また、コンプレックスは、その中核に心的外傷を負っている場合も多く見られます。いわゆるトラウマといわれるものですが、憎悪、嫉妬、嫌悪、恐怖、劣等感、罪悪感などの感情をともないます。
人間は、誰でもコンプレックスを持っています。たとえば出世したい金持ちになりたいという欲求の裏には、何らかのコンプレックスがあると考えられます。本人が押し潰されない程度のコンプレックスであれば、むしろ何かを成し遂げるためのモチベーションになります。
しかし、過剰なコンプレックスは意識的自我を圧迫したり、成長を妨げたり、場合によっては神経症の一因になることもあります。ここまでくると心理療法によって、その原因となっているコンプレックスを見つけ出し、本人がそれを受けとめ、乗り越えていくことが必要になってきます。

以下に、代表的なコンプレックスをいくつか紹介しておきましょう。

エディプス・コンプレックス
フロイトが唱えた、人間の無意識の中に存在しているとされる同性の親に対するコンプレックス。

マザー・コンプレックス
世間一般にはマザコンと呼ばれていますが、これは「成人した男性が母親との聞に年齢にそぐわない依存関係を持ち続けており、そのことに疑問や葛藤を感じていない状態」といえる。

ロリータ・コンプレックス
ロシア人の作家ウラジミール・ナボコフの小説 『ロリータ』にちなんで、中高年の男性が少女に対して抱く性愛の抑圧されたものを「ロリータ・コンプレックス」と呼ぶ。

カイン・コンプレックス
「旧約聖書」の創生記第4章に出てくる、アダムとイヴの2人の息子、カインとアベルの物語から、兄弟間の葛藤や相克をこう呼ぶ。

オナリ・コンプレックス
精神医学者の小田晋教授は、異性の兄弟に対して抱く性愛の感情が抑圧されたものを「オナリコンプレックス」と呼んでる。

白雪姫コンプレックス
若い母親が育児ストレスなどから、してはいけないとわかっているのに、思わず子どもに手を上げてしまう。母親本人は子どもを折檻した後に、激しい後悔の念にさい悩まされ、それでもこの矛盾した感情を抑えられない。

シンデレラ・コンプレックス
他者に面倒をみてもらいたいという願望によって、女性が精神と創造性を十分に発揮できずにいる状況を「シンデレラ・コンプレックス」と呼ぶ。

以上のコンプレックスや幼児期のショッキングな体験や抑圧によって、心理的バランスが崩れ
いつしかトラウマになっていくのです。

 
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