シンデレラ・コンプレックス〜こころの心理学〜

 

シンデレラ・コンプレックス

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誰にでもコンプレックスはある。この「コンプレックス」とは、ユングの言葉です。何らかの感情と結びついている、無意識の中の心的内容の集まりで、人間の態度や行動、感情などに強い影響力を持ちます。
このコンプレックスや幼児期のショッキングな体験や抑圧によって、心理的バランスが崩れ、いつしかトラウマ(心的外傷)になっていくのです。
  【こころの心理学】-シンデレラ・コンプレックス

シンデレラ・コンプレックス

アメリカの女性作家コレット・ダウリングは、他者に面倒をみてもらいたいという願望によって、女性が精神と創造性を十分に発揮できずにいる状況を「シンデレラ・コンプレックス」と呼んでいます。

女性の自立を拒む要因の一つとして、「どこからか素敵な王子様が現れて、迷える女の子である自分を救ってくれる」という甘い幻想に取り付かれていることが主な原因で、誰かがその境遇から救い出してくれるのを、ひたすら待っている女性の深層心理をいいます。特に高学歴の若い女性が持ちやすいといわれています。
このコンプレックスにとらわれた女性は、男性に依存し守られたいという気持ちと、いろんなしがらみから自由になって自立したいという矛盾する欲求の板ばさみに悩みます。こうした状況に陥る原因は、父と娘、母と娘という親子関係と、父と母の夫婦関係と自分という2つの関係が複雑に絡み合って生まれると考えられています。

これは夫婦関係をないがしろにして父親が娘を理想的な女性に育てあげようと専心することに端を発するようです。こうした父娘関係に母親は不満を持ち、表面的には協力しますが、娘との関係には距離が開き、娘の依存欲求は父親の望む姿を演じることでしか満たされないようになります。
しかし、いざ娘が自立する頃になると、父親がそれを阻み、母親はいっさい関知しない。こうした歪んだ形での依存欲求しか満たされていない女性が、男性に依存することも、完全に自立することもできなくなると分析しています。

 
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