治療する場所〜こころの病気〜

 

治療する場所

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  【こころの病気】-治療する場所

精神科にかかるというのは非常に勇気がいることと考えている方も多いかと思います。確かに一昔前までは暗いイメージがありました。しかし、最近ではそのイメージも、かなり変わってきているようです。

昔から精神科のある病院は、大学病院、総合病院、精神病院など、いわゆる大きな病院でしたが、最近ではメンタル・クリニック(精神科診療所)、心療内科(ストレスが身体症状となって現れる心身症が中心の科目)も増えています。
「精神科」と名乗らず「神経科」あるいは「メンタル・クリニック」などと名称も建物も清潔で明るいイメージで統一されているようです。この他、保健所、精神保健センター、臨床心理士が開業している心理相談室などが利用できます。

心の病気を専門に扱う医療機関は以下に示すように、昔に比べかなり幅広く多様になってきています。
最近は良い薬も開発されているようですし精神療法なども研究されてきました。
心に不調を感じたとき、最初にどこにかかるのかは難しいものですが、各医療機関や支援施設の役割を知っていると、選びやすくなるかと思います。

 メンタルクリニック
  医師を含めたスタッフ1〜2人と少人数での運営。雰囲気も明く初めてでも抵抗が少ない。
  都心部を中心に増加、街中に点在するため心の病気に悩む人にとっては、通院しやすい。

 総合病院
  複数の診療科目の中のひとつとして精神科がある。
  他の診療科目があるため、心の病気以外の治療も同じ場所で併せて受けられる。

 大学病院
  うつ病や摂食障害、神経症、心身症などが多 く、1〜3ヶ月間の入院期間で社会生活に戻る
  場合に適している。総合病院 と同様の形態。

 精神病院
  かつては偏見を持たれていたが治療法の発達や患者さんの人権が守られるようになり、
  明るく開放された病棟が増加。広い敷地の中で、ゆっくり静養しながら治療を受けられる。

 心療内科
  心療内科は、 基本的には内科のひとつで、心身症を診療の対象にし、心と体の両面から
  治療しようという比較的新しい科目。

 精神保健福祉センター
  「精神保健福祉法」に基づき、各都道府県や政令都市に一か所設置されることが義務づけ
  られている機関。精神科医、 臨床心理士、保健婦、看護婦が常勤し規模も大きく専門的。

 保健所
  保健所は都道府県、政令で定める市および東京都特別区が人口30万人に一か所の割合で設置
  している行政施設。地域保健法に基づき子どもから老人までを対象。精神保健福祉活動も担当。

 心理相談室
  臨床心理士を含む、いわゆるカウンセラーなどが個人で開業している相談室。
  医師ではないので薬物療法は行わず、心理療法(カウンセリング)や心理テストを中心に実施。


ちょっとひと息、精神科医の選び方
治療を受ける側にとっては精神科医の選び方は、今後の治療を大きく左右するかと思います。
心の病気の治療は、まず精神科医との会話から始まりますが、「自分の話を理解してくれている感じがしない」「何となくギクシャクする」という感じならなら別のクリニックを探そうかと悩んでしまいますよね。
しかし、心の病気は「いつ頃治る」とか「この治療で必ずよくなる」などと明言できないことも多く、明確な受け答えがしにくい場合があります。それを不満に感じることもあるかと思います。

ちょっとした言葉の行き違いや数回の診察で「相性が悪い」と決めつけずに、その先生に対して違和感があれば思っていることを素直に伝えてみましょう。その結果誠意のない対応をするようなら、以下の6カ条を参考に新しい病院を探すのも一考かと思います。

【精神科医の選び方6カ条】
 ・やたらと心理テストや検査ばかりやりたがる。
 ・どんな質問をしても、断定的な受け答えをする。
 ・よく話を聞いてくれない。いつも忙しそう。
 ・家族や関係者と会うのを嫌がったり面倒くさがる。
 ・薬の説明を嫌がる。副作用を訴えると嫌な顔をする。
 ・社会常識やモラルを強く押しつけてくる。

 
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