心身症〜こころの病気〜

 

心身症

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まだままだ「心の病気」は正しい理解を得られていないのが現状かと思います。誤った偏見を持ったり、「病気ではなく単なる気持ちの持ちようだ!」というようなことで解決しようとする人も少なくありません。
新たな心の病気が増えつつある「心の時代」だからこそ、心の病気に対し多くの人々が正しい理解を持ち適切に対応することが必要不可欠なことだと思います。
  【こころの病気】-心身症

心身症

心理的要因が大きく関わって起こる身体疾患の総祢。
精神の持続的な緊張やストレスによって身体のさまざまな部分に障害が現れる。


概要
心身症とは身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害がみとめられる病態をいいます。ただし神経症やうつ病など他の精神障害にともなう身体症状は除外されます。
心身症は心の病気そのものの名前ではなく、持続したストレスがかかっているために身体に障害が起きていると認められるときのみ使われる病名です。一般に自分の感情を言葉に表現できにくい子どもや、感情を抑圧しやすい人に多く見られます。
そのため、治療には単なるストレス環境の除去のみならず、心理的にも長い時聞がかかります。
心理的な治療が不完全だと、最初の症状が治まっても次に別の症状が現れたりします。


どんな症状
仕事がうまくいかない、ハードな受験勉強、家庭生活で嫌なことが続く、大切な人と死別したなど、過剰なストレスが続くと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍など、身体の病気となって現れることがあります。
心身症に関係する病気は実に多くあり、循環器系では本態性高血圧、呼吸器系では気管支ぜんそく。消化器系ではしゃっくり、十二指腸潰瘍、 慢性胃炎。皮膚科系ではアトピー性皮膚炎、円形脱毛症、など循環器、消化器系など、全身的に種々の病気として現れます。これらは、ストレスを自覚していなくても起こることがあります。


対策は
ストレスがかかったあと胃が痛む、食欲がなくなるといった症状は、多くの人が体験します。しかし、それがひどい胃潰瘍になり吐血したり、持病だった気管支ぜんそくのひどい発作が起こるなど悪化すれば、治療に時間がかかります。
ストレスがかかると身体の変調を自覚するなら「気のせい」 などと片づけずに、早めに専門医に相談することをお勧めします。


ポイントは
心身症の原因は過剰なストレスがまず考えられます。本人が身体に現れた障害の原因を「ストレス」と認識しているなら、すぐに受診をすすめ、家庭ではできるだけリラックスできるようにします。
自覚がないなら、原因と思われることを把握し(例えば残業が続き睡眠時間が短くなっているなど)、家族も一緒に受診し医師とよく相談することが必要かと思います。

 
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